大学日本語専攻生八級能力試験問題(2006)(総合問題)(試験時間:聴解を除いて90分間)注意:回答はすべて解答用紙に書くこと一、聴解(2点×10=20点)問題一次の会話を聞いてください。
その後で文を四つ読みますから最も適当なものをA、B、C、Dの中から一つ選んでください。
会話も文も繰り返しません。
1番2番3番4番5番6番7番問題二次の話を聞いてください。
その後で質問をします。
それから、その答えを四つずつ読みます。
その中から適当なものを一つ選らんでください。
9番10番二、次の文の下線を付けた部分はどれに当たるか、それぞれA、B、C、Dの中から一つ選びなさい。
(1点×10=10点)11.人間同士というものは、一つでも歯車食い違っただけで、傷付けあったりいがみ合ったりするものだ。
A.はぐるまB.はしゃC.しくるまD.ししゃ12.約1万年前に絶滅したとされるマンモスが、シベリアの永久凍土から発掘され、グローバル·ハウスで展示される。
A.ぜつめいB.ぜつめつC.ぜっめつD.ぜめつ13.商店街の中には、漫才や落語、歌に踊りが繰り広がられる演芸場もある。
A.おちことばB.おちがたりC.らくごD.ろくご14.神戸の洋菓子は、舌の肥えた神戸っ子を今も魅了し続けているのだ。
A.こB.はC.ひD.ひと15.基盤の目のように道路が走る整然とした街並みを歩くと、開拓時代の面影を残す西洋風の館を見ることができる。
A.めんえいB.めんかげC.つらかげD.おもかげ16.タビは洋装でいえば靴下のようなもので、草履や草鞋などと併用される。
A.多比B.荼毘C.足袋D.田尾17.意気細君らしくなった豊世の風俗は、昔カタギの老婆に気に入らなかった。
A.堅気B.気質C.気性D. 堅儀18.18世紀後半、江戸の庶民の典型的な風俗。
娘はスアシに下駄、次女は草履を履いている。
A.裸足B.素足C.赤足D.白足19.漫画は、江戸時代になると、木版技術の進歩により、版本·ハンガとして生み出されていく。
A.版画B.板画C.判画D.反画20.アニメは、世界に誇る日本の文化。
その原点へと遡れば、漫画、浮世絵、そして12世紀の絵巻物につながる。
A.えかんB.えけんC.かいまきD. えまき三.次の各分の下線を付けた言葉の意味に合うものをぞれぞれA、B、C、Dの中から一つ選びなさい。
(1点×10=10点)21.彼はしょうがないに女房をもらってしまったといつもこぼしている。
A.ばかを言うB.喜んで言うC.愚痴を言うD.平気で言う22.彼は私の頼みを二つ返事で引き受けてくれた。
A.返事を一つにすることB.返事を二つすることC.すぐ聞き取れることD.すぐ承諾すること23.朝から晩まで働いて、それでも夫婦向かい合って、明日の朝の米をどうしたものかと、途方に暮れることさえしばしばあった。
A.行く道がわからなくて、どうしたらいいのか分からなくなることB.手段が尽きて、どうしたらいいのか分からなくなることC.日が暮れて、どうしたらいいのか分からなくなることD.中途半端で、どうしたらいいのか分からなくなること24.彼が大学に合格して見せるなんてへそで茶を沸かすようなことを言っている。
A.おかしくてたまらないこと B.思いもかけない事C.道理上あるはずがないことD.実にすばらしいこと25.彼女はいつも見栄を張って一流品しか身に着けてないが実はロオーンで首が回らない。
A.注意して見るB.他人の目を引くC>目を大きく開く D.うわべをかざる26.何かが気になって、落ち着いた気持ちではいられない。
A.気が立つB.気が引けるC.気が気でないD.気が入る27.その場の雰囲気に合わせていい加減なことをやる。
A.察しがつくB.調子がいいC.物分かりがいいD.反応が速い28.いくら説き聞かせても何の効果もない。
A.馬の耳に念仏B>釈迦に説法C.語るに落ちるD.言葉に甘える29.いかに温和で慈悲深い人でも、たびたび無法を加えられれば、しまいには怒り出す。
A.三度目は定の目B.福徳の三年目C.仏の顔も三度D.三度目の正直30.一つのことに心を打ち込んで、懸命に頑張る。
A.身を寄せるB.身を捨てるC.身を固めるD.身を入れる四、次の文の()に入る言葉はどれか、ぞれぞれA、B、C、Dの中から最も適当なものを一つ選びなさい。
(1点×20=20点)31.この情報化時代()あってパソコンも使えないようでは、これからの社会に対応していけないだろう。
A.がB.でC.にD.から32.すぐぎょっとしてあたりを見回したが、われに返って自分ひとり()なのに安堵して、いそいそと着物を着かえ始めた。
A.までB.とかC.きりD.さえ33.その夜は妹たちが学校から来る()になっていたので、葉子はおばあさんの進める夕飯も断って夕方その家を出た。
A.わけB.ものC.べきD.はず34.甲:あの会社も倒産()。
乙:社長が代わってうまくいかなくなったみたいですね。
A.かのようだB.しそうだとかB.するかのようだ D.までもない35.このお茶には沸騰し()お湯より少し冷ましたお湯を使ってください。
A.たてのB.つけのC.ぬいたD.きる36.仕事を途中で投げ出すなんて、()無責任だと言われた彼のやりそうなことだ。
A.よほどB.およそC.さほどD.いかにも37.二酸化炭素の発生は、これから経済成長()発展途上国では深刻な問題になる。
A.しているだろうB.してあるだろうC.しているであろうD.するであろう38.部屋でテレビを見る()見ていたら、友人が回答者としてクイズ番組に出演していたので驚いた。
A.ともなしにB.ではなしにC.かたわらD.がてら39.親()者は、子供が悪いことをした時に、きちんとしかるべきだ。
A.さるB.たるC.なるD.むきの40.高い体力と戦闘力を誇り、敵と直接戦うこと()彼らの右に出るものはいない。
A.にもましてB.ともなるとC.にかけてはD.だけあって41.とてもお美しくて、ドレスが大変よくお似合い()のよ。
A.でございますB.でなさりますC.でいらっしゃいますD.でおります42.来月()お茶の会を開きます。
皆様お揃いでおでまし下さいませ。
楽しみにいお待ちもうし上げております。
A.拙宅にてB.邸宅に手C.御宅にてD.自宅にて43.()ものがあればおつくりいたします。
詳しくはこちらをご覧ください。
A.お気になった B.お気に召したC>お気になられたD.召しあがった44.そのことについて、これから私からもちょっと意見を言わせて()と思いますが。
A.いただいたB.いただきたいC.いただきまうD.いただかない45.「受付が客に」申し訳ございません。
山田はただいま、席をはずしておりますが、私でよろしければご用件を()。
A.もらいますB.申し上げますC.話しますD.お伺いいたします46.人の恩をかうむりなば、必ず報ゆべき。
A.人の恩を受けたならばB.人の恩を受けるからC.人の恩を受けたのでD.人の恩を受けるならば47.横座の鬼の前にねりで出でて、くどくめり。
A.(何か)くどくどといっているそうだB.(何か)くどくどといっているだろうC.(何か)くどくどといっているようだD.(何か)くどくどといっているまい48.かの翁がつらにあるこぶをやとるべき。
A.あの老人のほおにあるこぶをとるべきかB.あの老人のほおにあるこぶをとるべきだC.あの老人がほおにあるこぶをとるべきかD.あの老人がほおにあるこぶをとるべきだ49.しかじかのことありて、鬼の取りたるなり。
A.鬼がとったそうだB.鬼が取ったらしいC.鬼が取ったようだ C.鬼が取ったのだ50.厳のそばより登り来りて、鷹取りを呑まむとす。
A.鷹取りの男を呑むまいとするB.鷹取りの男を呑もうとするC.鷹取りの男を呑むまいというD.鷹取りの男を呑もうという五.次は日本文学と日本文化の問題である。
()に入るものをそれぞれA、B、C、Dの中から一つ選びなさい。
(1点×10=10点)51.和歌は奈良時代までに発生した日本固有の韻文学で、後世、()をさすようになった。
A.長歌B.短歌C.旋頭歌D.片歌52.「徒然草」は()が書いた随筆である。
A.吉田兼好B.鴨長鳴C.清少納言D.紫式部53.「古池や蛙飛びこむ水の音」は()によって書かれた有名な俳句である。
A.与謝蕪村 B.小林一茶 C.松尾芭蕉 D.井原西鶴54.大正期に「悪魔主義」と呼ばれていた作家は次のだれか。
A.永井荷風B.芥川龍之介C.川端康成D.谷崎潤一郎55.「俘虜記」や「野火」を書いた作家は次のだれか。
A.大岡昇平B.野間宏C.梅崎春生D.島尾敏雄56.日本では大化改新を経て「律令制社会」が完成される。
文化は「白鳳文化」から奈良時代の(「」)へと移る。
A.縄文文化B.弥生文化C.飛鳥文化D.天平文化57.12世紀の終わり、鎌倉に日本最初の幕府が置かれ、()が支配する世になった。
A.貴族B.女官C.武士D.知識人58.男子は3歳と5歳、女子は3歳と7歳戸に当たる年の11月()に氏神に参詣する行事を「七五三」という。
A.10日B.15日C.20日D.30日59.「昭和」は日本の年号で、1926年12月から()までの時期を指す。
A.1989年6月 B.1990年6月C.1989年1月D.1990年1月60.日本最大の湖は滋賀県中部にある()である。
A.芦ノ湖B.琵琶湖C.諏訪湖D.富士五湖六.読解問題問題一次の各分の内容を最もよく表しているものをぞれぞれA、B、C、Dの中から一つ選びなさい。
(1点×10=10点)61.国民が政治に対する意思を明らかにするのはほとんど選挙の時に限られ、それ以外はめったにない。
各新聞社や放送局が頻繁に行う世論調査はそれを補う役割を果たしている。
特に内閣支持率などは世論調査によらねばおもてに出ない数字であって、政府に対する国民の信任の度合いがいつも測られていることは民主主義政治の運営に欠かせない。
A.世論調査は選挙の時には国民の政治意思を反映することはできない。
B.世論調査は選挙の時に限って国民の政治意思を反映している。
C.世論調査の結果は「内閣支持率」以外あまりあてにならない。
D.世論調査は国民の政治意思を反映することに役立っている。
62.孤独というのは独居のことではない。
独居は孤独の一つの条件に過ぎず、しかもその外的な条件である。
むしろ人は孤独を逃れるために独居しさえするのである。
隠遁者というものはしばしばかような人である。
A.独居している人はむしろ孤独でないほうが多い。