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日本民间故事精选55篇(日文)

目录1『船幽霊(ふなゆうれい)』 12『姥(うば)っ皮(かわ)』 23『狐(きつね)の嫁入(よめいり)』 34こんでちょっきり一昔。

『人影花(ひとかげばな)』45『とっ付こうかひっ付こうか』 56『おまん狐(きつね)』 67『元取山(もとどりやま)』78『山(やま)におった鯨(くじら)』810『ネズミの彫(ほ)りもの』1111『尻尾(しっぽ)の釣(つ)り』1212『自分(じぶん)の頭(あたま)を食(く)った蛇(へび)』13 13『鳶(とんび)不幸(ふこう)』 1414『夢(ゆめ)合(あ)わせ』1615『亀(かめ)の甲(こう)ら』1716『鬼(おに)の田植(たうえ)』 1817『狐(きつね)の玉(たま)』1918『ねずみ経(きょう)』 2019『奥方(おくがた)に化(ば)けた狐(きつね)』 2120『猿(さる)の生(い)き肝(ぎも)』2221『小三郎池(こさぶろういけ)のはなし』2322『味噌買橋(みそかいばし)』2423『豆と炭とワラ』2524『狼(おおかみ)の眉毛(まゆげ)』 2625『頭の池』2726『きのこの化け物』2827『吉四六(きっちょむ)さんの物売り』2928『モグラの嫁入(よめい)り』3130『目ひとつ五郎』3331『骨をかじる男』3433『月・日・雷の旅立ち』3734『腰折(こしお)れ雀(すずめ)』3835『風の神と子供』3936『ダンゴドッコイショ』4037『死神様(しにがみさま)』 4140『継子(ままこ)のイチゴとり』4541『娘(むすめ)の助言(じょげん)』 4642『最後のうそ』4843『そこつそうべえ』4844『絵姿女房(えすがたにょうぼう)』 5045『飴(あめ)は毒(どく)』 5146『一寸法師(いっすんぼうし)』 5247『古屋(ふるや)のもり』5448『黄金(きん)の茄子(なす)』 5649『ばくち打ちと天狗(てんぐ)』 5750『ぼた餅(もち)ときなこ餅の競争』5851『しばられ地蔵(じぞう)』 5952『大工(だいく)と鬼六(おにろく)』6053『おしずとたぬき』6254『鬼と刀鍛冶(かたなかじ)』6355『文福茶釜(ぶんぶくちゃがま)』641『船幽霊(ふなゆうれい)』―千葉県―むかし、ある年のお盆の夜のこと。

ある浜辺から、一隻(いっせき)の船が漁(りょう)に出掛けて行った。

その晩は、風も静かで、空にも海にも星が輝き、まるで、池みたいな凪(なぎ)きじゃったそうな。

沖へ出て手繰(たぐ)り網(あみ)を流すとな、沢山(たくさん)の魚が掛かってくるんだと。

「『盆暮に船を出しちゃあいけねえ』なんて、誰が言い出したんだ!そんなこたぁねぇ、見ろ、この大漁(たいりょう)をよお」「そうじゃあ、そうじゃあ」はじめは恐(おそ)る恐るだった漁師達も、いつにない大漁に気が大きくなって、夢中で網を手繰っていた。

だから、いつの間にか星が消え、あたりにどんよりした空気が漂(ただ)よってきたのを、誰も気付かなかった。

突然、強い風が吹いた。

海はまたたくまに大荒れになった。

山のような三角波(さんかくなみ)がおそって来て、船は、まるで木(こ)っ葉(ぱ)のように揺(ゆ)れた。

漁師達は、流していた網を切り、死にもの狂いで船を操作(そうさ)した。

それは、漁師達と海との戦いじゃった。

どれくらい経ったろうか。

先程(さきほど)まで荒れ狂った海が嘘(うそ)のように治(おさ)まり、漁師達が疲れきった身体(からだ)を横たえている時だった。

朽(く)ちかけた大きな船が、音もなく近寄って来た。

そしてその船から、人影(ひとかげ)もないのに、「お―い、あかとりを貸してくれぇ。

あかとりを貸せぇ」と、何とも言えない不気味(ぶきみ)な声が聞こえてくるんだと。

”あかとり”と言うのは、船底(ふなぞこ)の水を汲(く)み取るひ杓(しゃく)のことだが、あまりの怖(おそ)ろしさに、唯(ただ)もう逃げたい一心(いっしん)で投げてやった。

すると、その”あかとり”で、漁師達の船の中に水をどんどん汲み入れてくる。

「しまった。

これぁ船幽霊(うなゆうれい)だ。

見るんじゃねぇ、早く逃げろ」漁師達の船は水浸(みずびた)しになりながら、それでもかろうじて浜へ帰って来た時には、魂(たましい)の抜(ぬ)け殻(がら)みたいじゃったそうな。

このことは、漁師仲間に一遍(いっぺん)に伝わった。

それからと言うもの、お盆の日には、決して漁に出るものが無くなったそうな。

2『姥(うば)っ皮(かわ)』―新潟県―むかし、あるところに、大層気だての良い娘がおったそうな。

娘の家は大変な分限者(ぶげんしゃ)での、娘は器量(きりょう)も良かったし、まるでお姫様のようにしておった。

じゃが、夢のような幸せも永(なが)くは続かないもんでのぉ、可哀(かわい)そうに、母が、ふとした病(やまい)で死んでしもうた。

しばらくたって継母(ままはは)が来だがの、この継母には、みにくい娘がいたんじゃ。

なもんで、継母は、器量の良い娘が憎(にく)くてたまらんようになった。

事(こと)あるごとにいじめてばかり。

父も、これを知っていたが、継母には何も言えんかった。

それで、可哀そうだが、この家においたんではこれからどうなるかも知れんと思ってな、お金を持たせて、家を出すことにしたんじゃ。

乳母(うば)もな、「あなたは器量もいいから、よっぽど用心(ようじん)しなければ危ないことに出逢(であ)うかも知れんから」と、言って、姥(うば)っ皮(かわ)という物をくれた。

娘は、それを被(かぶ)って、年をとった婆様(ばあさま)の姿になって家を出た。

こうして、娘はあちらこちらと歩いているうちに、ある商人の家の水くみ女に雇(やと)われることになったそうな。

娘はいつも姥っ皮を被って働いた。

風呂(ふろ)に入る時も、家中の者が入ったあとで入ることにしていたので、それを脱(ぬ)いでも誰にも見つけられんかった。

ある晩のこと。

娘がいつものように姥っ皮を脱いで風呂に入っていると、ふと若旦那(わかだんな)が見つけてしまった。

さあ、それ以来若旦那は、一目(ひとめ)見た美しい娘のことが忘れられん。

とうとう病気になってしまった。

医者でも治(なお)らんのだと。

大旦那が心配して占師(うらないし)に占ってもらった。

すると占師は、「家の内に気に入った娘があるすけ、その娘を嫁にしたら、この病気はすぐに治ってしまうがな」と、言う。

大旦那はびっくりして家中(いえじゅう)の女という女を全部、若旦那の部屋へ行かせてみた。

が、気に入った者はなかったんじゃと。

最後に、大旦那はまさかと思いながら、水汲(く)み婆さんを若旦那の部屋へ連れて行った。

すると、若旦那はすぐに見破(みやぶ)っての、姥っ皮をとってしまったんじゃ。

中から、それは美しい娘が現(あら)われたもんで、家じゅう大嬉(おおよろこ)びでの、娘は、その家の嫁になって、いつまでも幸せに暮らしたそうな。

いちがさあけたどっぴん。

3『狐(きつね)の嫁入(よめいり)』―山梨県―むかし、と言っても、つい此(こ)の間(あいだ)。

そうさな、五十年ほど前だったろうか。

山梨の金山(かなやま)っちゅうところに、炭焼きの爺(じ)さまがおっての。

爺さまは、山で炭焼いてそれを町へ売りに行ってたんだが、町からの帰りに山道(やまみち)に差しかかったんだと。

あったかい風がフワフワ吹いて来て、なんだか、きみのわるい晩だったそうな。

「はて、おかしいな」と、思って、ヒョイと前の方を見たら、きれいな娘が提灯(ちょうちん)を持ったお供(とも)を連れて歩いている。

「こら、いいあんばいだ。

あの提灯に連いて行こう」と、急ぎ足で歩いたが、間(ま)が縮(ちぢ)まんないんだと。

それなら、と、今度は走ってみたけれども、やっぱりおんなじに離れている。

「お、こら不思議じゃねぇか。

ことによると、あら狐(きつね)だかも知んねぇ」暗闇(くらやみ)を透(す)かしてよおく見たら、お供の尻(しり)っぺたから、でっかい尻尾(しっぽ)が出てブラブラしているんだと。

爺さまはおかしくなって、「おおい、その尻尾、まちんとひっこませや」と、言ったら、すぐ半分(はんぶん)程(ほど)引っ込んだ。

「おおい、化けるのなら、まちんと上手に化けれや。

そげな化け方していると、ほれ、つかめえちゃる」爺さまがおどけて手をのばすと、娘狐はたまげて、一声鳴(な)いて逃げて行ったんだと。

お供狐も提灯をおっぱなして逃げて行ったんだと。

「おや、狐の提灯とは珍(めず)らしい」爺さまは、それを拾って帰ったんだと。

次の日、夜更(よふ)けに戸をたたくもんがいる。

戸を開けてみると、きれいな女が立っていたそうな。

「夕べの提灯、どうか返してくんなせ」「うんにゃ返せねえ。

おめえ、狐けえ。

この提灯、珍しいから大事にとっておこうと思っている」「おら狐だ。

娘を嫁にやるのに、今夜その提灯がいるんです。

どうか返してくんなせ」爺さまは可哀(かわい)そうになって返してやったと。

その晩の夜中に狐の嫁入(よめい)りがあっての、提灯が、いくつもいくつも揺(ゆら)めいて、それはきれいだったそうな。

4こんでちょっきり一昔。

『人影花(ひとかげばな)』むかし、あるところに貧乏(びんぼう)な婿(むこ)どんがおって、いとしげな嫁ごと暮らしておったそうな。

そのころはまだ鬼(おに)がおっての、ときどき里に下りてきては悪さをしておったと。

ある日、婿どんが仕事で遠くへ出掛けたそうな。

そしたら、そこへ鬼がやって来て嫁ごをさらって行ってしまったと。

何日かして、婿どんが家へ戻ったら嫁ごがおらん。

「この仕業(しわざ)は、東の鬼ヶ岳に棲(す)むという鬼のせいにちがいない。

こりゃあたいへんじゃあ」婿どんは、青くなってさがしに出掛けたそうな。

川を渡っては、「東の鬼ヶ岳を知らんかぁ」山を越(こ)えては、「東の鬼ヶ岳を知らんかぁ」三年たって、ようやく東の鬼ヶ岳に着いたと。

鬼ヶ岳は、剣(けん)の先っぽみたいな岩が積み重なった、けわしい山だったと。

婿どんは、なんども落ちそうになりながら、ようよう、山のてっぺん近くにある鬼の館(やかた)に着いた。

そして、館の門に立てかけてあった鉄棒(てつぼう)で、地面を三度、ドン、ドン、ドンとたたいてみたそうな。

そしたら、何と、館の中からいとしげな嫁ごが出て来ての、夢かとばかりに喜んだと。

鬼共は、みな、出かけていなかったそうな。

嫁ごは、婿どんに、「これは一年酒、これは二年酒、これは三年酒」と、酒とごちそうをふるまったあとで、鬼の頭領(とうりょう)が大切にしている宝の刀を持たせての、婿どんを、空(から)のカメの中に隠(かく)まってやったと。

ところが、この鬼の館には、アスナロという、不思議な花があって、人間の、男がいれば男花、女がいれば女花が、その人影(ひとかげ)だけ咲いて鬼に報(し)らせるのだそうな。

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