作文范例16篇問題1あなたは、外国の人があなたの国の母語で語りかけてきたとき、文法や言葉遣いが間違っていたら直してあげますか。
それとも失礼になると考えて言わないでおきますか。
解答直してあげる私は間違っていたら直してあげる。
なぜなら、言葉の誤用の中には、相手の誤解を生んだり心を傷つけるような言い回しがあり、その不用意な一言のせいでコミュニケーションに障害が生じるとしたら、本人にとっても不幸だと思うからだ。
例えば、日本語の「あなた」という言葉は目上の人に使うと失礼になるが、欧米の人たちは誰彼の区別なく「あなた」を使う。
それが初心者ならまだ許せるが、ぺらぺらしゃべる外国の人に「あなた」と言われたら、日本人は間違いなくむかっとするだろう。
それは母語と関係しているのであり、何の悪意もないのだが、言われた日本人はいい気持ちがしない。
こうした誤用は誰かが指摘してあげなければ、いつまでも直らない。
従って、異なる言語や文化を持った者同士のコミュニケーションが大切な時代には、自分が間違っていたら指摘してもらうし、相手が間違っていたら指摘してあげるといった率直さが美徳となると思う。
問題2ある外国の人は「日本人は『はい/いいえ』がはっきりしないから、理解しにくい。
日本人はもっとはっきり意思表示をするべきだ」と言います、あなたはこの意見に賛成ですか、反対ですか。
解答賛成する私はこの意見に賛成である。
確かに日本人は「はい/いいえ」をはっきり言わない傾向がある。
それは相手の気持ちを傷つけないとする「和」の文化と言われるものだろうが、私たち外国人には賛成なのか反対なのか、好きなのか嫌いなのか、とても判断しにくい。
例えば、以心伝心とか、言葉を使わずに察しあう習慣は、日本社会のような同質性の高い同一民族社会では可能かもしれないが、私の国中国のように文化が異なり、言語が異なる多民族が暮らす社会ではほとんど不可能だと思う。
きちんと意思表示しなければ、コミュニケーションが成立しないのである。
今の日本も国際化が進んでおり、多くの外国人が住み、異文化間の交流が日常化している。
そんな国際化時代には、はっきりとした意思表示や自己主張ができなければ、他人からも認めてもらえなくなるのではないか。
従って、私は日本人にはもっとはっきり意思表示できるようになってほしいと思う。
問題3「言語や宗教、生活習慣など、民族間の文化的な違いが生む確執こそ、現代の地域紛争を生む最大の原因である」という意見があります。
あなたはこの意見をどう思いますか。
解答反対する私はこの意見に反対である。
なぜなら、現代の地域紛争は単に宗教や言語の差異から起こるのではなく、主に経済・政治的理由から生じているからである。
例えばパレスチナ問題である。
「パレスチナ人」という民族概念もユダヤ人国家イスラエル誕生で土地を追われ、難民となった人々の共通の運命をてこに形成されたのであり、歴史的にも新しい事態である。
それ以前のパレスチナでは多数派であるイスラム教徒と、少数派であるキリスト教徒やユダヤ教徒が住んでいたが、人々は宗教や民族の違いに関わらず、共存して暮らしていたのである。
また、アフリカ各地で部族間紛争が頻発しているが、そもそもヨーロッパ列強がが植民地化のために諸部族や諸民族の暮らしを無視して、人為的に引いた国境線が原因となっている。
従って、文化や宗教の違いがあっても人々住み分けし共存してきたのであり、文化の違いが地域紛争を生んだのではないのである。
問題4ごみ減量やリサイクルを促進するために、残飯や紙、プラスチック容器などの一般家庭ゴミの回収も有料化するべきだという意見があります。
あなたはこの意見に賛成ですか、反対ですか。
解答賛成する私は一般家庭ゴミの回収有料化に賛成である。
なぜなら、ゴミを捨てるのにお金がかかれば、市民もゴミの分別やリサイクルに関心をもつし、ゴミ減量にも目に見える効果が期待できるからだ。
例えば、家電ゴミの回収の有料化によって、家庭から捨てられる家電は半減したし、家電メーカーでも使える部品を再利用して製品として再生するなどの取り組みが進んだ。
同様のことは家電ゴミ以外でも起こると思う。
食べ物を無駄にしていないかとか、使い捨てのプラスチック容器のように、使い捨てとなり、再利用が困難なモノを作っていないかなど、消費者からの生産現場への問題提起となり、リサイクル社会への移行が進むに違いない。
確かに、家計の負担は増える。
しかし、今までもゴミ処理費を税金として住民が負担していたことに変わりはなく、住民自身、その長短を考えるべきだろう。
以上の理由から、私は一般家庭ゴミの回収有料化に賛成する。
問題5「地球温暖化を防ぐためにも、できるだけ自動車や電気を使わない生活をするべきだ」という意見がありますが、あなたはこの意見に賛成ですか、反対ですか。
解答人々の意識私はこの意見に賛成である。
なぜなら、地球温暖化の最大の原因は、今日の「消費は美徳」とする大量消費型社会にあり、エネルギー浪費型の生活スタイルにあると思うからだ。
例えば、自動車がなければ本当に生活できないのか。
クーラーがなければ生きていけないのか。
極論すれば、それらはなくても生きていけるはずだ。
しかし、水、空気、土地、太陽、植物といった自然が壊わたら、人は生きていけない。
せめて、近くの移動は自転車を使い、多少の暑さ寒さに耐えるぐらいのことはできることだ。
自然は有限であり、どこかで人類が欲望を自制することを学ばなければ、人類もまた恐竜の二のようになるだろう。
この地球には、60億人を越す人類が、先進国並みの消費生活を享受できるような余地はないのである。
従って、私は未来の子孫のためにも、可能な限り車や電化製品に頼らない生活をすべきであり、資源リサイクル型社会を目指すべきだと考える。
問題6「身なりや服装など、第一印象で人を判断するのはよくないことだ。
」という意見がありますが、あなたはこの意見についてどう思いますか。
解答反対意見わたしはこの意見に反対である。
なぜなら、多くの場合、人が相手とつきあうかどうか、採用するかどうかなどを決めるのは、第一印象だからだ。
第一印象というのは、最初に相手の外見や態度から感じた感覚を表しているが、「好感」「不快感」「やさしそう」「こわそう」「おとなしい」「活発」「生意気」「かわいい」などの言葉であらわされている。
人が「話してみたい」「もう一度会いたい」と思うのは、言うまでもなく、「好感」などの好印象を受けたときである。
悪印象をうけた場合は無意識のうちに敬遠される。
そのいい例が面接試験である。
清楚な服装をし、はきはき答えるようと親や教師から指導されるが、それは第一印象の重要さを知っているからである。
たった一度の面接、つまり第一印象で、進学や就職といった人生が左右されるのである。
従って、第一印象は極めて重要である。
チャンスはいちど逃したら、取り返しがつかないのである。
問題7「男性は男性らしく、女性は女性らしくあれ」という意見があります。
あなたはこの意見に賛成ですか、反対ですか。
解答賛成意見わたしはこの意見に賛成する。
なぜなら、人類誕生のときから男女の性分業は存在していたのであり、それを否定することから、男女が平等な社会は築けないからである。
例えば、男と女の役割分担そのものを否定する意見があるが、人類は原始母系社会の時代から、家族の食事を作ったり衣服を繕ったり、子どもがまだ幼い頃の子育て、居住地近くで原始的な畑農業は主として女性が分担していた。
一方、家を建てるとか、狩猟や漁獲とか、獣から家族を守るなどの力仕事や危険な仕事は男性が分担していた。
この時代は母がもっとも敬われ、女性が太陽の時代であった。
このように、女性が生き生きと輝いた社会は、男が男らしく男としての役割を分担し、女が女らしく女としての役割を分担していたのである。
従って、わたしは男がもっと男らしく、女がもっと女らしくあること、そしてそれができる社会こそ、男女が共に助け合って生きていける共同参加社会だと考える。
問題8「年老いた両親の面倒を子どもが見るのは当然である」という意見があります。
あなたはこの意見に賛成ですか、反対ですか。
解答賛成意見わたしはこの意見に賛成である。
なぜなら、それが人倫の道であり、人は親が様々な苦労をして、自分を独り立ちするまで育ててくれた恩を忘れるべきではないからである。
例えば、あなたは自分自身が年を取り、身の回りのことも一人でできなくなったとき、どうしてほしいと思っているか、胸に手を当てて考えてみるといい。
老人福祉施設にぽつんと置かれ、死を迎えることをほんとうに望んでいるか。
おそらく否であろう。
家族に見守られて最後のときを迎えることを望まない人が果しているだろうか。
人は老いれば老いるほど、家族の暖かさがほしいものなのである。
そして誰もが必ず老いのときを迎えるのである。
あなた自身がこうあってほしいと思うことを、自分の両親にしてあげるのは当たり前のことではないだろうか。
従って、わたしは老いを家族と共に過ごせるような家庭や社会を作ることが大切であり、そのための努力を国も一人一人もすべきだと考える。
問題9あなたは仕事か家族か、どちらかを選ばなければならないような人生の岐路に立たされたとき、どちらを選びますか。
解答家族を選ぶわたしは家族の幸せの方を選ぶ。
なぜなら、血縁で結ばれ喜怒哀楽を分け合う家族を離れて、人間の幸せもあり得ないと考えるからである。
例えば、わたし自身について語れば、わたしの大学合格や結婚をいっしょに喜んでくれたのは、いつも父母であり、家族であった。
喜びは分かち合える人がいてこそ喜びなのであり、家族の喜ぶ顔を思い浮かべがち、苦しいときも自分を励ましてきたのである。
家族とは日頃は空気のような存在であり、人はその大切さを忘れがちだが、それを失ったときにその存在の大きさがわかる。
仮に巨億の富と名声を手に入れようが、家族もなく子どももなく孤独な人生に幸せがあるとは思えない。
まして、死を前にして、そのような富と名声にどれほどの価値があろうか、わたしにとっては、家族あっての仕事なのであり、家族こそ何よりも大切なものなのである。
従って、仕事か家族かの選択を迫られるなら、迷わず家族の幸せの方を選ぶ。
問題10いじめ問題にかんしては、「いじめる方だけでなく、いじめられる方にも原因がある」という意見があります。
あなたはこの意見についてどう思いますか。
解答賛成意見わたしは「いじめられる方にも原因がある」と思う。
なぜなら、いじめには、いじめる者、いじめられる者、いじめを傍観したり見て楽しんでいる者という三つの当事者が存在すると思うし、いじめはこの三者の複合的な産物だと思うからである。