童話集
第1話 ウサギとカエル
ある日、ウサギたちがあつまって、はなしあっているうちに、みんな、ひどく悲しくなってしまいました。
なぜなら、ウサギはいつもビクビクして、くらしているからです。
「本当に、ぼくらは人間にも、イヌにも、ワシにもねらわれてるし、ほかにも、ぼくらをエサにしようとしている動物はいっぱいいるから、こわいなあ。
毎日こんなにおそろしい思いをするくらいなら、どうだろう、いっそ、ひと思いに死んでしまうほうが、ましじゃあないか」
ウサギたちはこう考えて、みんなで池に飛び込んで死ぬことにきめました。
そこでウサギたちは、いっせいに池をめざして走っていきました。
ところが、その池のほとりには、たくさんのカエルがいて、ウサギたちの足音を聞いたとたんに、あわてて水に飛び込んで逃げました。
それを見て、ウサギの中の一番かしこい一匹が、みんなにいいました。
「おーい、みんな待ちたまえ。
自殺はやめ
よう。
ごらんのとおり、ぼくたちよりも、もっとよわむしで、ビクビクしているやつがいることがわかったからね」
このお話しは、ふしあわせな人は、自分よりもふしあわせな人を見ると、安心するものだということをおしえています。
おしまい
第1話 兔子與青蛙
有一天,兔子們聚集在一塊,聊着聊着就變得十分悲哀起來。
爲什麽呢?兔子們總是在生活顫顫驚驚地恐慌中。
“是呀!我們總是被人類,被狗,被老鷹掠殺淘汰,且拿我們當作誘餌的動物多得數不勝數,眞是太可怕,太恐怖了。
每天這樣驚恐地活着,倒不如狠下心死了得好,如何?” 兔子們這樣想着,決定大夥一塊投池自殺。
所以,兔子們一齊跑向池塘。
然而,在那池塘的旁邊很多青蛙,一聼到兔子們的跑步聲,就慌忙地跳進水裡,逃走開了。
看到這一切,兔子中最聰明的那隻,對大夥說道:“喂~,大家等一等。
別自殺啦!正如你們所看到的,牠讓我們明白還有比咱們更膽小,更顫顫驚驚活着的動物呢。
”
這個故事告訴我們:不幸的人看到比自己更加不幸的人時,就會安心了。
童話集第2話造船所のイソップ
イソップは、ある日ひまつぶしに、造船所に寄ってみました。
造船所の職人たちは、へんな人がきたと思って、くやしかったらなんとかいってみろと、わいわいからかいました。
そこでイソップは、こんな話しをしたのです。
「むかしむかし、まだこの地球が形もなくて、水しかなかったときのことです。
ゼウスの神は、水だけではこまると考えて陸を呼びました。
そして、『これから3回にわけて、この地球ぜんたいにある海の水を飲みなさい』といいつけました。
陸はさっそく、仕事にかかりました。
1回目に、ぐーっと飲むと、山が出てきました。
それから2回目に、ぐーっと飲むと、平野があらわれました。
というわけだから、こんど3回目に陸がぐーっとやれば、海はなくなってしまうから、あなたがたも仕事がなくなるわけですよ」
このお話しは、自分よりも頭のいい人をからかうと、ひどいしっぺがえしをくらうということをおしえています。
おしまい伊索在造船廠
有天,伊索閒暇時,順道到造船廠看看。
造船廠的工人們認爲來個怪人,哪能不說點什麽逗逗他,便亂哄哄地開起玩笑來。
於是伊索道:
“很久很久以前,那時的地球還沒有形狀,到處是一片混沌之水。
神宙斯(希腊神话中的主神,第三任神王,是奥林匹斯山的统治者)認爲:到處僅是水,很困擾,便叫來陸路。
然後,吩咐道“現在開始分三次,把地球的海水全部喝乾。
”陸路很快便着手幹起來。
第一口咕咕喝下去,出現了山峰。
第二口咕咕喝下去,展現出原野。
若他第三口也這樣喝下去的話,大海就將失去,那麽你們這點技藝就毫無用處了。
”
這則故事告訴我們:
嘲弄比自己聰明的人,往往只會自討沒趣。
泉のほとりのシカとライオン
のどのかわいたシカが、泉のほとりへやってきまし
た。
水を飲んだ後、ふと見ると、自分のかげが水にうつ
っています。
大きくて、いくつもの枝にわかれた角は、われながらうっとりするほど立派です。
シカは、すっかりとくいになりました。
ところが足を見ると、ヒョロヒョロしてたよりない感じなので、がっかりしてしまいました。
「せっかく、これほど立派な角を持っているのに、この足ではなさけない」
シカが水にうつった自分の姿をながめて考え込んでいるところへ、とつぜんライオンがあらわれました。
シカはいそいで、逃げました。
ライオンは追いかけましたが、シカは足の速い動物ですから、いくら強いライオンでも追いつけません。
それどころか、シカはずんずんとライオンを引き離してしまいました。
野原がつづいているあいだは、シカはライオンのずっと先を逃げてゆくことができました。
そのうちに、シカは森にさしかかりました。
すると、大きな角が木の枝に引っかかって、うまく走れなくなりました。
そうして、ぐずぐずしているうちに、ライオンに追いつかれて、つかまってしまいました。
ライオンのえじきになったシカは、死ぬ前に心の中でいいました。
「なさけないことだ。
わたしににくまれていた足がわたしを助けてくれたのに、わたしがじまんしていた角のために、こうして死ななければならないとは」
このシカと同じように、あぶない目にあったとき、ふだんはあまり信用していなかった友だちがわたしたちを助けてくれ、はんたいに、いつも信じていた友だちがわたしたちを見捨てることがあるものです。
おしまい
川と海
川がたくさんあつまって、海にもんくをいいました。
「あなたの中に入っていくわたしたちは、もともとあまくて飲めるのに、どういうわけであなたは、わたしたちを塩からくして、飲めなくするのですか」海は、こう言いました。
「では、わたしのところに来なければいい。
そうすれば、塩からくはなりませんよ」
このお話しは、どうすることもできないことで、あれこれともんくをいう人にきかせるはなしです。
おしまい
河流與大海
河流彙集在一塊,對大海抱怨。
“流向你大海的我們,原本甘甜可口可飲用,可是爲什麽你,讓我們河流變得鹹且無法飲用了呢?”
大海這樣說道:
“這樣,那你們就可以不用來我這呀,這樣就不會變鹹了呀!”
這個故事告訴我們:
完全無法改變的事物,無需解釋給抱怨這抱怨那的人聼。